【寝取られ体験談】精子が薄く妊娠させれない俺に妻が提案してきたこと その3

その2

しばらく沈黙が続きましたが、最初に口を開いたのは篠沢でした。

「鍵を失くしたと言っていたが、まさか・・・」

すると妻も。

「どうしてそんな事を?どうしてここに来たの?」

妻は泣き出してしまいます。

「ご主人。これは約束違反でしょ。私も妻を裏切ってまで協力しているのですよ」

「約束?それはこちらの台詞だ。香代!裸にならない、触らせていないと言っていたのは全て嘘か!感じないと言っていたのはどうなった!それに・・・」

篠沢の物が私よりも小さいと嘘をついたと言いそうになりましたが、流石にそれは言えずに言葉を濁しました。

「それと篠沢さん。何が協力しているだ。ただ妻の身体を楽しんでいるだけじゃないか」

「それは心外な事を。私の善意の協力を、そのような言い方をされては」

「じゃあ聞くが、外に出して妊娠するのか?妻が妊娠してはこの関係も終わってしまうから、ずっと外に出していたのではないのか?」

妻も泣きながら篠沢の顔を見ました。

「そんな事は・・・」

「香代、足を開いてみろ」

「確かに今は失敗して外に出してしまった。その事が香代さんに悪くて、中に出した振りをしてしまった。でもそれは、すぐに離れなければご主人に悪いと焦り過ぎて、タイミングが合わなかっただけだ。こんな事は今だけで、今まではきちんと中に出していた。香代さん、そうだろ?」

妻は返事が出来ません。

毎回後の処理をしてもらうほど感じさせられていたとすれば、妻には分からないのだと思います。

妻が中に出してもらったかどうか分からなかったのは、私の精液量が少なかった事で、妻は中に出されるという感触を知らなかったのかも知れません。

何より篠沢を信じ切っていたので、今まで疑う事も無かったのでしょう。

前回までは中に出していたと言われれば、これでは何も証拠はありません。

しかし私は、もう一つの裏切り行為を掴んでいます。

「それなら聞くが、妊娠させようと思っていたなら、どうしてその前に一度出す。妻を抱く前に風呂で、一度自分で出していたよな」

「本当なの!」

「いや、出してなんかいない。俺はこの日のために禁欲していたぐらいだ。香代さんの中にいるのが長くなってはご主人に悪いから、すぐに出せるように刺激を与えて興奮を高めていただけで」

これは訴えても不貞行為にはならないでしょう。

私も納得して、こちらからもお願いした経緯があります。

約束違反で楽しんだなどと第三者が聞いても、男と女がこのような事をすれば、普通そのぐらいは想定内で、私が馬鹿にされて終わりでしょう。

何よりこのような異常な事を、他人に話しても理解してもらえるはずがありません。

私は妻を連れて帰りましたが、篠沢を責めきれない私の怒りは妻に向かいます。

「あんな男を信用しやがって!」

「ごめんなさい・・・でも・・・」

「でも何だ!」

「いいえ」

妻はまだ篠沢を信用しているようでした。

「篠沢とはいつからの関係だ!」

「半年前に・・・」

「まだ嘘をつくのか!俺は風呂での会話を全て聞いたぞ!」

「半年前に彼の子供が入園してきて、それから色々相談に乗ってもらうようになったのは本当です。ただ彼とは・・・」

妻と篠沢は中学の同級生で、高校は別々になりましたが部活の地区大会などで顔を合わすようになり、2年の時に篠沢から声を掛けられて付き合うようになったと言います。

そしてお互いの家を行き来して、一緒に受験勉強をしたりしながら2年ほど付き合って別れました。

「どうして別れた?もしかして、香代がふられたのか?」

「・・・はい」

なぜこのような事を聞いたかと言うと、妻は篠沢に対して良い印象を持ったまま別れたのではないかと思ったからです。

言い換えれば、妻は篠沢の事を好きなまま別れたのではないかと感じました。

「付き合っていた時に、身体の関係もあったのか?」

「それはありません」

「何も無かったと言うのか?もうこれ以上嘘をつくな」

「キスは・・・」

お互いの部屋を行き来している内に、キスはするようになりました。

しかしキスに慣れてくると篠沢はそれだけでは満足出来なくなり、家族が留守の時に妻を押し倒して関係を結ぼうとしましたが、妻は卒業するまで待って欲しいと言って拒否します。

「卒業してから関係を持ったのだな?」

「いいえ。それで彼が『俺に愛情がない証拠だ』と怒って、一ヶ月後には一方的に別れを・・・」

私は馬鹿な質問をしていた事に気付きます。

なぜなら妻とは付き合い始めて一ヶ月後に関係を持ちましたが、その時妻は処女でした。

しかしお風呂で篠沢は「しかし結局は」と言ったのを忘れていません。

「それならいつ抱かれた!今回が初めてだとは言わせないぞ!」

「それは・・・あなたと付き合い始めて・・・半年ほど経った時に・・・」

私は絶句しました。

妻は私と付き合いながら、篠沢と関係を持っていたのです。

「二股を掛けていたのか!」

「違います。会ったのは一度だけです。ごめんなさい」

「一度会って抱かれ、その後は会わなかったと言うのか?」

「私が既に処女でない事が分かり、彼は『俺にはあれだけ拒んでいて、どうして他の奴には簡単に許した』と言って・・・」

この時篠沢が妻の処女に拘らなかったら、私から篠沢に戻っていたのかも知れません。

妻はそれだけ篠沢に未練を残していたのでしょう。

卒業したら篠沢に抱かれる約束をしながら、それが出来なかったばかりに別れてしまった事を、ずっと後悔していたのだと思います。

それで私が求めた時には、一つ返事で応じた。

しかし本当に好きだったのは別れた篠沢で、何らかの形で再会して着いて行ってしまった。

その頃の私は、妻にとっては篠沢のスペアーだったに違いありません。

しかしその事は許さなければなりません。

なぜならその頃の私はまだ妻と結婚する意思は無く、妻と言うよりも妻の身体に惹かれていた部分が大きかったからです。

「好きな相手の子供を作り、俺を騙して育てさせようとしていたのか!」

「違います。今ではそのような感情はありません。私はあなたが好きです」

妻はそう言いますが、篠沢が妻も子も無い独身だったらどうでしょう。

私と別れて篠沢と一緒になれるとしたら、篠沢との子供を篠沢と育てたかったのではないでしょうか。

それが無理だと分かっているから、気付かぬ内に篠沢への思いを奥に押し込み、私が好きだと思い込んでいる。

私の妻に対する信頼は、跡形も無く崩れ去っていきました。

確かに妻は、一応は私の出した条件を守ろうとはしていました。

あれだけ長く出し入れされたら、感じてしまうのは女の性かも知れません。

その事を私に隠していたのも、どうしても子供が欲しかったのでしょう。

しかし相手が昔付き合っていた男だと隠していた事は許せる事では無く、今でも恋心を抱いていると疑っている私は、嫉妬で狂いそうでした。

妻に対してでさえそうなので、妻を弄ばれたという思いが強い篠沢に対しては尚更で、何か復讐する方法は無いかと考えていましたが犯罪までは起こす勇気も無く、妻をまだ愛していて別れられないのなら、結局篠沢の事は忘れなければ仕方がないのかと思い始めていた頃、妻の様子がおかしい事に気付きます。

「どうした!篠沢に会えなくなって寂しいのか」

「あれから生理が来ていません・・・それで・・・」

篠沢の事を私に知られる前なら、妻は涙を流して喜んだのでしょうが、今となっては仮に嬉しかったとしても顔には出せません。

「出来たのか?」

「今日病院に行ったら・・・」

「おろすのだろうな!」

「いや!それだけはいや!」

「あんな奴の子供を産む気か!きっと大嘘つきの、インチキ野郎が生まれてくるぞ」

「そんな事を言わないで。この子は私の子よ。やっと授かった子よ」

私は突然の事で驚きが大きかったために、重大な事を忘れていました。

「あの時って・・・確かあの時は・・・篠沢は外に・・・」

「ごめんなさい」

やはり妻は、篠沢がそのような男だとは信じられずに、3日後の私が残業で遅くなると言って出勤した日、篠沢の家まで確かめに行ったのです。

そして私に言ったのと同じ言い訳を繰り返し言われ、篠沢に対する思いが私とは違う妻はそれを信じてしまいました。

「その時に関係を持ったのか!」

「どうしても子供が欲しかった。これを最後に、もう会わないようにしようと言われて・・・ごめんなさい」

篠沢は「ご主人は勘違いしている。俺は香代に、本当に子供を授けてやりたかった」と言って、涙まで流したそうです。

「俺をどこまで馬鹿にしたら気が済む!嘘つきと嘘つきの子など、さっさとおろしてしまえ!」

「産ませて下さい。私一人で育てますから、どうか産ませて下さい」

「一人で育てる?俺と離婚するという意味か!」

「違います。あなたが離婚を望めば、このような事をしてしまった私は従うしかありません。でも別れたくない」

「考えてみろ。俺はその子を見る度に篠沢の顔を思い出す。その子を見る度に香代に裏切られた事を思い出して、俺は今以上に苦しまなければならない」

妻が最初に言った事は本当でした。

篠沢の顔を見たばかりに、生まれてくる子供と篠沢が重なってしまい、私の子供だとは思えないでしょう。

ただでさえそうなのに二人に騙された思いが強く、愛し合う場面まで見てしまっては、篠沢との愛の結晶だという思いが大きくなっています。

おまけに本当の父親である、篠沢の汚い性格まで知ってしまったのです。

私は妻に決断を迫りました。

「俺をとるか、子供をとるかのどちらかだ」

しかし妻はどちらも選べず、偉そうに言っていた私も妻を手放したくない思いから仮面夫婦を続けていましたが、その間にも妻のお腹はどんどん大きくなっていきます。

「慰謝料は請求しない。その代わり出産費用と養育費は払ってもらう。俺はおまえの子供のために働く気は無いからな」

私は関係のない奥さんまでは悲しませたくなくて、このような復讐をする気などありませんでしたが、妻の大きくなっていくお腹を見ていて、精神的に追い詰められてしまったのです。

「作って欲しいと頼んでおいて、今更何が養育費だ!」

篠沢はそう言いながらも、隣に座っている奥さんの事が気になるようでしたが、篠沢以上に私も気になっていました。

それは奥さんが、妻とよく似ていると思ったからです。

ただ好きな女性のタイプが妻のような女性でこうなったのかも知れませんが、篠沢の奥さんは妻に似ていて、以前妻は相手の男を説明した時、私に似ていると言いました。

これは単なる偶然では無いと思える事が、私の嫉妬心を大きくします。

「確かに頼んだ。しかし頼んだ時は妻との関係が終わらないように、妊娠しないように妻の身体を弄んでいただけのくせに、おまえのように人の弱みにつけ込む、最低な男の子供はいらないから二度と会うなと言ったら、今度は陰でこそこそと会って妊娠させやがって。払わないなら、生まれたらすぐにここに連れてくる。父親にも扶養義務はあるのだから、お前が育てるなり、施設に預けるなり好きにしろ」

奥さんは乳飲み子を抱き締めて、何も言わずにただ泣いていました。

そして後日奥さんから妻に慰謝料の請求がありましたが、大した額では無かったところを見ると、篠沢も離婚は免れたようです。




寝取られ人妻ドキュメント

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月日は過ぎ、何も知らない妻の親兄弟からは冷たい男だと非難されても、私は出産に立ち会うどころか、生まれてからも一度も顔を出しませんでした。

「何も知らない馬鹿達が、好き勝手な事ばかり言いやがって。親兄弟と縁を切れ。嫌なら出て行け」

「すみません。今後一切の付き合いを断わりますから許して下さい」

妻は私に逆らう事はせずに、ずっと私の顔色を伺いながら暮らしていました。

「ギャーギャーうるさいから早く黙らせろ!」

勿論子供を抱く事も無く、面倒を看る事は一切しませんでしたが、ハイハイが出切るようになると子供は私の側にばかり寄って来ます。

「どうにかしろよ!外に放り出すぞ」

「ごめんなさい。こちらにいらっしゃい」

しかしこの頃になると、子供に対して妻の前では素っ気無くしていても、妻の目を盗んでは抱き締めてあげるようになります。

そして片言が話せるようになると、最初に覚えた言葉はパパでした。

「パパ・・・パパ」

当然これは妻が教えたのですが、これだけ懐かれては可愛くないはずもありません。

「もう養育費はいらない。俺を裏切った罰として、香代一人で育てさせる事にした」

篠沢にはそう電話しましたが、これは勿論強がりで、私の子供として育ててみたくなったのです。

これは妻によく似た、女の子だった事も大きかったと思います。

これが男の子なら、やはり篠沢と重なって見えたかも知れません。

娘はすくすくと成長し、14歳という多感な時期を迎え、妻はと言えば48歳になっても保育師の仕事を続けながら、娘の学校の役員まで引き受けて多忙な生活を送っていました。

「明日は金曜だから、香を連れて会社の近くまで出て来い。3人で夕飯でも食おう」

「明日ですか?明日は接待で遅くなるから、ホテルに泊まると・・・」

「ああ。急に向こうの都合でキャンセルになった」

「ごめんなさい。明日は役員の親睦会が・・・」

「そんなものは欠席しろ!」

「駄目なの。親睦会の前に大事な会議もあるから休めないの」

妻は私を裏切った事への償いのつもりか、娘の将来を思ってかは分かりませんが、あれ以来ずっと私には逆らった事は無く、未だに私の顔色を伺いながら生活していました。

私もそのような生活に慣れてしまったために、妻の都合で断られた事に無性に腹をたててしまいます。

「もういい。今後絶対に誘ってやらん」

「ごめんなさい。そう言わずに許して下さい」

私はその後も妻を汚い言葉で責め立てたものの、弁当を買って帰って娘と二人で食べていると、これも良いものだと思っていました。

しかしその後、何気ない娘の話から一気に食欲がなくなります。

「お母さんも大変ね。先週は職場でトラブルがあったとかで夜遅かったし、その前の週は役員会の後カラオケに連れて行かれたと言って、凄く遅く帰って来たらしいわ。私は眠ってしまっていたけれど」

先週は私が出張の時で、その前の週は私が残業で遅くなったために、会社の近くのビジネスホテルに泊まった時でした。

そしてその日、11時を過ぎても帰って来ないので携帯に電話すると、呼んでいても妻は出ずに、帰って来たのはそれから一時間も経ってからの事です。

「起きて待っていてくれたの?遅くなってしまってすみません」

妻はそのままお風呂に向かおうとします。

「ここに座れ!どうして携帯に出ない!」

「ごめんなさい。二次会のカラオケがうるさくて気付きませんでした」

「先週も先々週も、俺が留守の時に限って遅くまで遊び歩いていて、香織を一人で留守番させていたらしいな。いったいどう言うつもりだ!」

「ごめんなさい。たまたま重なっただけで、あなたが留守だから遊んでいた訳では」

「今日もそうだが、子供を放っておいて何のための役員会だ!会長に文句を言ってやるから名簿を出せ!」

妻の顔色が変わりました。

「今日は遅いから。今度この事について話しますから」

しかし私は自分の言葉で気持ちが昂り、更に怒りが増していきます。

「こんな時間まで母親を引っ張っておいて、遅いも糞もあるか!いいから早く出せ」

「名簿は無かったと・・・」

「役員名簿も無い役員会なんてあるか!」

更に私のテンションは上がっていきます。

「確か会長は、駅前のスーパーの親父だと言っていたよな。今から行って来る」

妻は立ち上がった私の足にしがみ付きます。

「会長は欠席だったの。だから会長は何も知らないから」

妻は自分の言っている矛盾に気付きません。

今日は大事な会合もあるからと言って私の誘いを断っておきながら、会長は来なかったと言うのです。

私は妻が隠し事をしていると確信しました。

「じゃあ誰と誰がいたのか、名簿を持って来て説明してみろ」

妻が動かないので「今日は欠席していても、会の事は全て会長の責任だから行って来る」と言って立ち上がると、妻は慌てて一枚のプリントをもって来ましたが、上部に手を置いて説明する妻を不自然だと感じました。

「この林さんも来たし、次の佐野さんもいたし」

私が不意に手を払うと、妻の手に隠れていた二人いる副会長の一人に、忘れたくても忘れられない名前を見付けます。

小学校の時は校区が違うので忘れていましたが、中学校では同じ校区になり、しかも一つ上にあの時生まれた息子がいるのです。

「篠沢と会っていたな?違うと言うなら、さっき一緒にいたと言っていた奥さん達に、今から電話して聞いてみるが」

「ごめんなさい」

私は目の前が真っ暗になりました。

全身の力が抜けてしまい、悲しすぎて涙も出ません。

「でも話していただけ。彼とは何も無いの」

「こんな遅くまでこそこそと会っていて、俺にそれを信じろと言うのか!他に何か言いたい事があれば聞いてやる。無ければすぐに出て行ってくれ」

俯いていた妻は顔を上げ、私の顔を見ました。

「香と二人だけで会ってみたいと言うから、それを断わっていただけです」

篠沢は妻に「一度香を見掛けたが、俺の娘だと思ったら可愛くて仕方が無い」と言ったそうです。

「脅されたんだな!香に真実を話すと言って脅されたのだな!」

妻は私を裏切ったのではなく、脅迫されて仕方なく二人で会ったのだと思いたくて必死でした。

しかし妻は俯いてしまいます。

「脅迫までは・・・私がそう思っただけで・・・」

翌日私は篠沢を呼び出しましたが、篠沢は悪びれた様子も無く、淡々と話をします。

「脅迫?一度娘と食事でもしてみたいと言っただけなのに?」

「俺の娘だ!」

「戸籍上は」

私は助手席の篠沢を掴みました。

「暴力ですか?殴りたければ殴って下さい。ただ警察沙汰にならない程度にお願いします。父親が暴行で逮捕。その相手は母親の元恋人で、本当の父親だった。これでは娘があまりに可哀想だ」

私は篠沢を殴れませんでした。

「今後妻には近付くな!勿論娘にもだ!」

「そうします。ただ向こうから近付いて来た時までは約束出来ません。血の繋がりとは不思議なもので、どうしても吸い寄せられていってしまう。香代もそうです。本当の父親と母親という深い繋がりがあるから、引き寄せられてしまう事もある」

私は恐怖に脅えながら帰って来ました。

それは妻が私から離れていってしまうかも知れないと言う恐怖だけで無く、それに伴い、娘までもが私の手から離れていってしまう恐怖でした。

「二度と会うな!」

「はい・・・すみませんでした」

しかしそれから一ヶ月ほど経った金曜の夜、突然篠沢の奥さんから電話が掛かります。

「奥様はご在宅でしょうか?」

「妻は保母の研修会に行って、明日にならないと帰りませんが」

「主人も出張だと言って出て行きましたが、すぐに処理しなければならないトラブルが起こったので、宿泊先を教えて欲しいと部下の方から電話がありました。会社には明日遠方で親戚の結婚式があるから休むと言ったらしくて」

私は奥さんの言いたい事が分かり、すぐに妻の携帯に電話しましたが、篠沢と同じで妻の携帯も電源が切られていて繋がりません。

私は全てを悟りました。

いえ、最初に子供を作りたい相手が篠沢だと分かった時に、既に悟っていたのかも知れません。

二人が再会した時、妻も篠沢も愛が続いている事を確認したかった。

しかしお互いに家庭があり、それを壊す勇気はない。

お互いに離婚して一緒になろうとは言い出せず、妻が子供が出来なくて悩んでいる事を話した時、二人の中で暗黙の了解があった。

そう考えると子供が欲しい、授けてやりたいと言うのは自分達に対する単なる言い訳で、二人の愛を確認したいのが本音だった。

篠沢が妊娠させないように外に出していたのは、おそらく妻も気付いていたのでしょう。

妻も妊娠して会えなくなるのが辛かった。

しかしそれでは私に対する罪悪感も大きくなるので、自分の中で子供を儲ける事が最大の理由となっていく。

そして私に全てを知られ、もう会えなくなると思った時、何らかの形で繋がっていたい二人の思いが一致して、その時本当に子供を作る気になったのかも知れません。

先月再会してからは、役員会がある度に身体の関係を重ねていたと思います。

素直に愛を告白してしまって今の生活が壊れるのを恐れた二人は、篠沢が悪者になり、妻が被害者になる事でお互いを納得させた。

篠沢は娘に会わせてもらえない代わりに妻を抱いているのだと自分を納得させ、妻もまた娘を傷つけないために、仕方なく抱かれていると自分を納得させた。

しかしお互いに分かっていた。

自分達が愛し合っている事を。

結局妻は、私の元に帰って来る事はありませんでした。

これは私と篠沢の奥さんしか知りませんが、旅行の帰りに事故にあった時、篠沢のズボンのファスナーは開いていて、そこから飛び出していたオチンチンを、妻は強く握り締めていたそうです。

あれから二年。

娘は勉強の他に炊事洗濯などの家事もこなし、妻の代わりとして頑張ってくれています。

娘がいなければ、妻を恨んで供養もしなかったでしょう。

正直最初の頃は供養している振りをしているだけで、心から手を合わせる事は出来ませんでした。

しかし、今では毎晩手を合わせて妻と話します。

一日の出来事を話し、悩みを相談する事もあります。

妻の裏切りを考えれば今でも悔しいのですが、それがなければ、私はこのような素晴らしい娘の父親にはなれませんでした。

辛かった事も悔しかった事も、全てがあってこの娘の父親になれたのです。

それともう一人、妻は素晴らしい女性と廻り合わせてくれました。

妻と篠沢は愛し合いながらもつまらない意地と若さ故の理由で別れ、後に二人の子供を儲けますが一緒に育てる事は出来ず、その後また中学校の役員同士という形で再会して裸で抱き合います。

そして最後は、二人一緒に一生の幕を閉じる。

妻と篠沢の物語をドラマにすれば、妻と篠沢は悲劇の主人公で、私とその女性は脇役だったでしょう。

私達は何も悪い事はしていないのに、二人の愛を邪魔する嫌われ者の役どころにされたかも知れません。

しかし今は私とその女性が主役で、同じ傷を持つ者同士、週に一度は会って愛を交換し、お互いの子供が手を離れたら一緒に暮らす約束もしています。

妻が私の中に篠沢を見て、篠沢は彼女の中に妻を見ていたのと同じように、私は彼女の中に妻を見ていて、彼女もまた私の中に篠沢を見ているのかも知れませんが。




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